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2005年02月14日
フジテレビ日枝会長のインタビューに思う“老害”
さきほど NHK の7時のニュースで、フジテレビの日枝久会長(67)のインタビューの映像を放送していました。
もちろん話題はライブドアによるニッポン放送株買収についてです。
年寄りを、年を取っているというだけで非難するつもりは毛頭ありません。「年寄り叱るな、やがて行く道」という言葉もありますし、年を取るに従って円熟味を増す人もいらっしゃいます。
しかし、この人は少なくとも経営者としては、フジテレビにとっていわゆる“老害”なだけだな、と思わされました。
ビデオに録っていたわけではないので一部始終を正確に覚えてはいないのですが、こんな言葉をおっしゃっていました。
「金があればなにをしてもいいというわけではなかろう。業務提携したいというなら、まず筋を立てて話し合う必要がある。いきなり明け方に株を買って、話をしろ、というのはルール違反だ。資本主義に反する。
こういうことをやるなんて、彼はいまどきの“近代青年”とは思えない。考え方が古いのではないか。とにかく話し合いで物事は決めるべきだ」
こんな話でした。
堀江社長の今回の株の買収の仕方は確かに、“普通ではない”かもしれません。株に詳しくない僕がコメントするのは僭越で資格もないのですが、ああいう形の“時間外取引”などというものがあるなんて知りませんでした。
しかし、そういう形態がある以上、それは別にルール違反ではないのでないでしょうか?
第一、資本主義というのは、ありていに言ってしまえば、“金にものを言わす”のが大前提なのでは?
そして、“株を上場している”ということは、言うまでもなくこういう形で買収されるリスクをも元々包含している、というのが当たり前の意識として、経営者にはあるべきなのでは? それこそが株の取引のルールなのではないでしょうか?
もともと今回の騒動の原因になったのは、規模の小さいニッポン放送がはるかに大きいフジテレビの親会社である、という異常な事態を長年放置していた彼ら経営陣の怠慢にあるのであって、多少リスクがあり、間隙をついた形であったとしてもそこを“正当なルール”に乗っ取り買収したライブドアが責められる理由はまったくないでしょう。
次に、彼が“近代青年”(というと僕は明治あたりを連想してしまい、笑ってしまうのですが)らしからぬ古い考えだ、という点ですが、それこそ、そうおっしゃる日枝会長こそ、化石のような考え方だというべきでしょう。
ノンビリと TOB をかけていたニッポン放送株を横からかっさらわれるように大量に買収されて、まさに寝耳に水、驚天動地、という感じだったのでしょうね(それこそ彼の責任問題とも言うべきです)。
いままではホントにそうした敵もなく、ただほかの放送局との視聴率争いにうつつを抜かしていればよかった“ぬるま湯のような”経営環境で、ノホホンと事業を営んでいたんでしょうね。彼は“敵対的買収”なんていう言葉を知らないのでしょうか? もう“近代”ではなく“現代”では当たり前のことですよ。
「話し合い」といえば聞こえはいいですが、要は不透明な形で、株主や顧客のことなど無視して一部の経営者の意向に添った形で口裏合わせ、ということでしょ? それがいまや日本のさまざまな経済状況に悪影響を及ぼしていることも確かです。いい加減な経営者が蔓延しているせいで、どれだけの国民の税金がつぎ込まれたというのでしょうか?
日枝氏は、堀江社長がもっと巨大な“はげタカファンド”と手を組んで、ニッポン放送のみならず一挙にフジテレビごと買収を企てなかった幸運に感謝すべきです。
また彼はなぜ、堀江氏の提案を聞きもせずにはねのけるんでしょうか?
彼はおそらくインターネットなんてまったくご自分では使わないのでしょう。でなければ、堀江氏の提案を一顧だにしないなんて考えられません。blog を読んだり、ご自分で作られている方に当たり前のことをあえて言いますが、インターネットはまだまだどこまで進化するかわからない、計り知れない“メディア”です。テレビなど既存のメディアと融合するどころか、飲み込むことすら考えられるパワーを秘めています。
それがわかる人だったらとりあえず彼の話を聞き、本当にいいアイデアだったら取り入れるでしょう。「自分の考えもしない卑劣な手で買収を図った」その感情・怒りだけで、そのチャンスを無にしたのです。そこには経営者としての冷静な判断はまったく垣間見られません。
もしかしたらそれが、フジテレビがほかの放送局に先んじて新しい“メディア”への脱皮を図るチャンスになったかもしれないじゃないですか。フジの若手社員の中には「もったいない」と考える人もいるでしょうに。
それが“経営者として老害”と書いた理由です。
民間放送ですから最終的にどうなろうと構わないとも思うのですが、こうした経営者はフジテレビに百害あって一利なし、即刻退陣すべきです。
あと、いまさっきまでテレ東のワールドビジネスサテライトに出演していて、「金だけ出してもらいたいなんて甘い考えで上場する方が間違ってる」って声を荒げてましたね。ある意味、常識的なこと言ってるに過ぎないと思うんですけど。非常識なのは・・・。
あと、キャスターの(画面で)右隣のコメンテーターがまたトンチンカンな(というか明らかにこの人も古いというような)質問連発で、ホリえもん、途中からこの人にいらだってましたね(笑)。
また、このニュースを流した NHK にもひとこと。
例のラグビー放送のすったもんだの“醜態”ですが、これもまさに、視聴者のことをまったく考えていないというのをまざまざと見せつけられましたね。
どの番組にも、その放送があるということが(新聞・雑誌、あるいはテレビ自身の予告などで)わかった瞬間から、いまかいまかと待ちかねている人たちがいるんです。多少の差はあれ、程度の差はあれ。指折り数えて、その日・その時間に都合をつけて。ビデオテープや DVD を用意したりしてね。
「いま別件でケンカをしている朝日新聞の名前をテレビに映したくないっ!」
それが、そうした視聴者を裏切ってまで放送を取りやめる正当な理由になるんでしょうか?
まるで子供のケンカの理由です。
最低。
【転載許可】
投稿者 Shin : 2005年02月14日 21:00
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コメント
TB、Thanxでした!
「現代成年」に向かって「近代青年」らしからぬですか(笑)。確かに、堀江社長からはイケナイ大人の危険な香りがぷんぷんしますが、それにしたって「あんたに言われたくねェーーー」って、みんな思ったのではないでしょうか。
マスコミは自分たちが取材対象となることに慣れていないんでしょうね。こういうことを気に、取材される側の人たちの気持ちを少しでも思いやるようになってくれれば良いですよね。
投稿者 Uジロー : 2005年02月14日 22:11
Uジローさん、コメントありがとうございます。
そちらに行ったら「混んでるからあとで」って言われてしまいました(^_^;;
いや、それにしても、子供のケンカということで言えば、堀江社長が正当な“大人のケンカ”を仕掛けたのに、日枝氏はじめフジテレビの連中はケンカにまったく慣れておらず、右往左往って感じなんでしょうね。
でもおっしゃるようにライブドア側にもかなりのリスクがあるのは間違いないと思うので、「ウルトラC的な奥の手」があるんでしょうかね?
ケンカ、見る方はワクワクしちゃいますね(イケナイ子(^^;;;;)
投稿者 Shin : 2005年02月14日 22:25
TBどうもでした。どうもフジ日枝氏を見ていて思うのですが、実際の経営能力は持ってないんじゃないのか?と。
どうせ実働ブレーンはよそにいて、作戦ねってるわけだから、お年寄りがそれ読んでも話に説得力がうまれないのはしかたがないか、と。まるで某へたれ国家の大臣みだいですが。日本のじぃさんは情けないですねぇ。
投稿者 のぞむ : 2005年02月14日 23:13
のぞむさん、コメント&TB ありがとうございます。
追記にも書いたんですが、彼は至極真っ当な話をしてるだけに思えるんですよ。少なくとも、日々ネットに親しんでる人ならね。
ある意味、当たり前じゃないですか? メディア同士が近づくなんて。
フロッピーで名を馳せた麻生総務大臣もそうですが、
#詳しくは http://blog.skys.jp/archives/200411/24-2259.php
日本のお年寄りトップはあまりにもテクノロジーに疎すぎますよね。
投稿者 Shin : 2005年02月15日 00:05
こちらが重かったみたいで申し訳ないです。
ライブドアのブログに変えようかな(笑)
ところで、日枝さんの、経営能力という点は分かりませんが、確か創業家との血みどろの権力闘争に勝利を収めた人物であったのではないでしょうか?不謹慎ながら、戦闘力は相当のものと期待できます。熱いバトルになることは間違いないでしょう。闘いが高度過ぎて、観衆は正直、ついていけないかもしれませんね(笑)
投稿者 Uジロー : 2005年02月15日 00:07
◆ Uジローさん
>ライブドアのブログに変えようかな(笑)
あはは(^^;;;; それはナイスです(^^)
実のところ、僕も最近好感度大です。livedoor のサイト全体的に。
あそこはニュースもブログになっていて、TB できたりするのもいいんですよね。CNET もそうですが。
そういえば、フジサンケイグループって鹿内一族がずっと牛耳ってましたよね。僕も彼らが創業したんだと思ってたんですが、そうではないみたいですよ。
まあ、いずれにしても、僕は堀江氏の主張が正当だと感じているので、それにどんな対抗策(懐柔策?)を出してくるのか見ものですね。
投稿者 Shin : 2005年02月15日 00:16
TBありがとうございました。私もテレビを見ていて正直イライラしています。幸い、今日は仕事で深夜の帰宅でしたので、朝のテレビしか見ていないのですが、ライブドアがニッポン放送の株を買ってなぜいけないのか、フジテレビに影響力を持って(マスコミは支配という言葉を好んでいるようですが、間接的に影響力を及ぼす程度で支配とは言えませんよね)、どうしてダメなのか、論理的な説明をついぞ聞いたことがありません。ビジネスなんだから感情論ではない解説を聞きたいものです。それともメディアは聖域であるべきだと出演者は思っているんですかね。上場企業なのに?
投稿者 藤谷芳浩 : 2005年02月15日 01:30
はじめまして、前田慶次郎と申します。トラックバック、有難うございます。
フジテレビさんの発言は間違っていますね。だって、株式会社が株主のものであり、それ以外の誰のものでもないのですから。
フジテレビさんの発言で私はかなり脱力しております。
ではでは。
投稿者 前田慶次郎 : 2005年02月15日 15:55
◆藤谷芳浩さん
コメントありがとうございます。もう、おっしゃる通りですね。
市場に出ている株だから買ったというだけなんですよね。
買った人間が時の人だったのと、買われたのがマスコミだったのがこういう騒ぎになった理由でしょうか。
とにかく大メディアもこういう買収劇の対象になった、ということなんでしょうね、日本も遅まきながら。
◆前田慶次郎さん
コメントありがとうございます。
いろんなところに書かれてますが、ニッポン放送上場廃止になることを「ざまあみろ!」みたいな感じで平然と話すフジテレビ首脳。
そこには株主利益なんてものこれっぽっちも頭にありませんよね。
その後ろに視聴者がいるという意識も感じられません。
この際、この業界もシャッフルしてほしいものだと思います。
投稿者 Shin : 2005年02月15日 21:24
こんにちは。本来、大量の株を取得するときには事前に公表するべきだと思うので、今回のライブドアのやり方は応援できません。金融担当大臣も「時間外取引について規制する方向で検討する」と発言してますし。両社の提携関係がもっと違う形で築ければよかったですね。
投稿者 さにぼー@栃木 : 2005年02月15日 22:03
◆さにぼー@栃木さん
コメントありがとうございます。
「本来」というのがどういう根拠から出てくるのかわかりませんが、金融担当相の見直し発言に、またぞろ“弱い者いじめ”のようなものを感じるのです。
まあ、ライブドアが弱い者かどうかという疑問はあるかと思いますが、言い換えればまた官庁の“既得権者”を守る意識の表れか、と。
いずれにせよ、少なくとも今回は“違法ではなかった”わけですから、その観点で同社を非難するのは的はずれと言うべきでしょう。
やり方云々よりその意義の是非を問うべきではないでしょうか?(言うまでもなく、違法な方法であればそれ以前の問題ですが)
そして、株主や一般消費者(=視聴者)に意識がまったく行っていないのはどうなのか、問うべきではないかと。
投稿者 Shin : 2005年02月16日 10:41
どうでもよかったホリエモンなのに、今は応援したくなってます(笑)
「な〜な〜」で済んでた悪しき日本の社会も変わる気がしましたよ〜。
投稿者 samuppe : 2005年02月19日 03:10
◆samuppe さん
まだ騒動は続いてますね。
僕も、そういう意味で応援してます。人を応援してるだけじゃなく、自分も動かないといけないんだけどね、本当は。
投稿者 Shin : 2005年02月26日 00:27
うっへぇ。
それはそうと、一週間もコメント放置していてすみません>samuppe さん
コメント書いてもらいたいなぁ、と思いながらこれじゃぁ。
スピード命のホリエモンとは大違いだ。
投稿者 Shin : 2005年02月26日 00:28
すてきな文章を 丸々お借り致しまして(^◇^;)
トラバ貼り付けたら なんと 当ブログにてコメントまでくださって うれしかったです。
shinさんのように 穏やかでなおかつ わかりやすくて 力強く心に響く文章が 書けるようになりたいなぁ~と うらやましく思ってます。
また 寄せていただきます。
ヾ ^_^
投稿者 のまいぬ : 2006年05月01日 12:06

